製品ファイルVol. 2
DGテレキャスタータイプ
〜ショートスケールバージョン〜
DG工房のベーシックモデルはミディアムスケールです。テレキャスタータイプもラインアップに加えているのですが、今回はショートスケールのテレキャスターをご紹介します。
今回の製品はオーダーを受けたのではなく、全くの私物なのですが、以外に良い出来だったこともあり紹介させてもらうことにしました。
これは私が所有しているメイビス製のショートスケールのストラトモデルに、フェンダーヘッドのネックを作って付け替えた為余ったメイビス製のショートスケールのネックを利用しようと、思いつきで作ったものです。このようにネックにあわせてボディのみのオーダーをしていただく事も可能なのでご参考になさって下さい。
ネックが残る...
メイビス製ショートスケールストラトモデルはヘッド自体の形は悪くはないのですが、ショートスケール用にサイズダウンされたボディには少し大きすぎる感じがしました。ヘッドを眺めるうち、加工すればテレキャスヘッドになるかもしれないと思いつきました。
さっそくテレキャスヘッドの型を作りメイビスネックに合わせてみると6弦側のペグのナット寄りがカットされた形状なので、少し違和感がありますが見た感じテレキャスターのヘッドです。
ヘッドを加工してテレヘッド風にしていたのですが、その後フェンダーヘッドでエボニー指板のショートスケールのネックを製作して交換したので、オリジナルのネックが不要になりました。そこでショートスケールのテレキャスターを製作することにしました。
メイビス製のネックは貼りメイプル指板です。貼りメイプル指板のテレキャスターといえば、私が最も敬愛するギタリストであるジェフ・ベックが゛哀しみの恋人達゛で使用した2HBモデルと同じなので仕様はすぐに決定しました。
ちなみにトップページのジェフベック仕様の黄色いストラトキャスターはDGストラトタイプ(ミディアムスケール)で私物です...。
話をジェフベックの2HBテレキャスターに戻します。2HBのジェフベックモデルのテレキャスの仕様に合わせてグロス(艶あり)仕上げにリフィニッシュするのでついでにグリップもリシェイプしました。
ダンカン氏のインタビューによると、’62年のテレキャスターのネックの指板をメイプルに貼替えたものだそうです。ロゴが無いのはその作業の際のサンディングで消えたものと思われます。同モデルはいくつか市販されていますが、何故か殆どがワンピースネックです。
ボディの製作
ボディはミディアムスケール仕様のストラトキャスター同様にスケールが短くなった分小さくしています。本来ならばボディ材はアッシュ(資料によると何故か重いらしいです)ですが、私物ということでたまたま在庫のアルダー3Pが杢の感じが似ていたのでそれを使いました。
写真では判りづらいのですがアッシュらしい゛タケノコ゛っぽい木目があります。最近のアルダー材にはくっきりと木目が見えるものも少なくありません。ベック氏所有のテレキャスターは逆にアッシュとしては木目が派手に無いだけに似た感じにできました。パーツ類がそのままのサイズなのでやはり違和感がありますが、わりと良い感じになったと思いますがいかがでしょうか?。オリジナルではテレキャスターのブリッジを切断したものを使用していますが、ハードテイルブリッジにしています。エンドピンも本人使用のものは埋め込んでいる感じなのですが、バランスの関係で普通に取りつけています。